【2026年7月】入居者が無断でDIY・造作した部屋の原状回復|収去義務と造作買取請求の実務

近年、SNSやDIY系メディアの影響で、賃貸物件でも棚の設置や壁紙の変更、床材の張り替えといった無断造作トラブルが増えています。退去時に「元に戻すのか、買い取ってもらえるのか」で揉めるケースも多く、管理会社には民法・国交省ガイドラインに基づいた毅然とした実務対応が求められます。

1. 無断DIYは原則「収去義務」の対象

  • 賃貸借契約は借主に原状回復義務を課しており、借主が勝手に取り付けた棚・造作物、塗装した壁、貼り替えた床材などは「借主が付加した物」として扱われる
  • 民法608条・622条の考え方に基づき、借主は退去時にこれらを収去し、部屋を借りた当初の状態に戻す義務を負う
  • 壁の穴やビス跡、塗装のはみ出し、フローリングの上に直接貼ったクッションフロアなどは、撤去・補修費用が借主負担になりやすい
  • 国交省「原状回復をめぐるトラブルとガイドライン」でも、通常損耗を超える造作・毀損は借主負担と整理されている

2. DIY可物件・許可した場合の扱い

  • 契約書や特約で「壁紙の変更可」「釘・ビスの使用可」など明示的にDIYを認めている場合、その範囲内では原状回復義務が軽減・免除されることがある
  • ただし「口頭で了承した」「黙認していた」程度では認められる範囲が曖昧になりやすく、退去時トラブルの火種になる
  • 許可する場合は「対象箇所」「使用可能な材料」「退去時に戻すか残置でよいか」を書面で明確化しておく必要がある
  • 入居後に個別で許可した場合も、必ず覚書や合意書を残し、原契約の特約と矛盾しないようにする

3. 造作買取請求権の扱い

  • 借地借家法上、借主が付加した造作を貸主に買い取らせる「造作買取請求権」という制度が存在する
  • ただし居住用賃貸借の実務では、この権利を特約で排除している契約がほとんどで、実際に請求が認められるケースは限定的
  • 特約で排除されていない契約の場合、退去時に借主から買取を求められる可能性があるため、契約書の条項を必ず確認する
  • 買取を求められても、貸主にとって有益な造作でなければ拒否できる余地があり、個別の事情に応じた判断が必要になる

4. 撤去費用と原状回復費の見積り

  • 壁紙の張り替え:例えば1,200円/㎡と仮定し、対象面積を掛けて算出(自社の料金表に置き換えてください)
  • 壁の穴・ビス跡補修:例えば1箇所3,000円〜5,000円と仮定(下地補修の有無で変動)
  • 床材(クッションフロア・フローリング材)の撤去・張り替え:例えば3,500円/㎡と仮定
  • 塗装した壁の塗り直し:下地処理が必要な場合は割増となるケースが多い
  • 不注意による損傷(例:DIYで開けた配線用の穴を放置し雨染みが壁全体に広がった場合など)は、通常損耗を超えるため全額借主負担となる計算例が一般的

5. 実務対応のポイント

  • 契約書・重要事項説明でDIYの可否、範囲、退去時の扱い(収去か残置か)を明記する
  • 入居時に室内の状態を写真・動画で記録し、後日の造作追加を判別できるようにしておく
  • 入居中にDIYの申請・許可制度を設け、無断施工を未然に防ぐ
  • 退去時は付加物・毀損箇所を写真で記録し、範囲ごとに撤去費・補修費を算定して借主に提示する
  • 借主との認識のズレを防ぐため、見積り根拠(単価・数量)を明示した書面を用意する

よくある失敗と対策

失敗① 入居時の写真記録がなく、退去時に「元からあった傷」と主張されて費用を回収できない → 対策:入居時チェックリストと写真記録を標準化する

失敗② DIYを口頭で黙認し、退去時に「許可されていた」と揉める → 対策:許可は必ず書面化し、対象範囲を明記する

失敗③ 造作買取請求権の特約排除を確認せず、退去時に買取交渉へ発展する → 対策:契約書のひな形に買取請求権排除特約を必ず盛り込む

リモデラのAI退去立会で無断DIYトラブルを解決

無断DIYや造作物の原状回復は、写真記録の有無や合意内容の解釈で揉めやすい領域です。リモデラの「AI退去立会」なら、写真・動画・会話履歴のログをもとに、付加物や原状との差分を客観的に記録できます。契約書の内容を踏まえてAIが撤去範囲・補修費用の目安を即時に提案するため、担当者ごとの判断のばらつきを防げます。国交省ガイドラインに準拠した客観的・公平な基準で算定するため、貸主・借主双方が納得しやすいのも特長です。翻訳付きの合意書にも対応しているため、外国人入居者とのDIYトラブルでも安心して対応できます。さらに保証会社と提携しているため、借主との合意が得られなくても代位弁済で回収不能リスクを抑えられます。さらにリモデラなら、撤去・補修を担う原状回復の施工業者・職人探しもサポートできます。

▼AI退去立会サービスの詳細はこちら

https://service.remodela.jp/aimi

✅ まとめ:無断DIY・造作トラブルは事前ルールと客観記録で防ぐ

  • 無断DIYは原則、借主に収去義務があり、撤去・補修費用は借主負担になりやすい
  • 契約でDIYを許可する場合は範囲・材料・退去時の扱いを書面で明確化する
  • 造作買取請求権は特約で排除されていることが多く、契約書の確認が不可欠
  • 入居時・退去時の写真記録とAI退去立会の活用で、客観的かつ公平な原状回復判断ができる

お気軽にご質問・ご相談ください

\リモデラの機能がわかる/

資料ダウンロード

ご質問だけでも、お気軽に

お問い合わせ