【退去立会トラブル集】ガイドラインの原状回復義務を超えた特約はどこまで有効なのか?
不動産管理業界に
先日、
Aさん
「退去の 際に、 ハウスクリーニング代に ついて 賃借人と トラブルに なってしまいました。 契約書の 特約ページには、 ちゃんと 【退去時の ハウスクリーニング代は、 一律30,000円税別を 賃借人負担と する。】 と 記載して 押印を もらっていました。 賃借人の 言い分では、 特約が 無効だと 言うのですが、 請求は できないのでしょうか?」

ハウスクリーニング代に
(契約の
締結及び内容の 自由)
第521条
1. 何人も、法令に 特別の 定めが ある 場合を 除き、 契約を するか どうかを 自由に 決定する ことができる。 2. 契約の
当事者は、 法令の 制限内に おいて、 契約の 内容を 自由に 決定する ことができる。
これは
この
国土交通省の見解
本件の
(「原状回復を
めぐる トラブルと ガイドライン」 (再改訂版) の Q&A原文を 転記) Q3 賃貸借契約
(契約更新を 含む) では、 借主に 不利な 特約でも すべて 有効なのでしょうか。 A 賃借人に
不利な 特約は、 賃借人が その 内容を 理解し、 契約内容と する ことに 合意していなければ 有効とは いえないと 解されています。
⇒⇒ 第1章 1) 2(6頁~) 参照 建物の
賃貸借契約は、 借地借家法の 適用が あるのが 原則であり、 借地借家法が 定める 事項に ついては、 借地借家法の 規定と 異なる合意を 規定しても、 借主に 不利な 特約と して 無効と なる ものも あります。 また、 消費者契約法は 信義誠実の 原則に 反し、 消費者の 利益を 一方的に 害する ものは 無効と 規定しています。 しかし、
このような 強行規定に 反しない 限り、 契約自由の 原則に より、 合意された 契約内容は 有効と なり、 賃借人に 不利な 特約が すべて 無効に なるわけでもありません。 もっとも、 賃借人に 不利な 特約を 契約内容と する 場合には、 賃借人が その 内容を 理解し、 それを 契約内容と する ことに 合意していると いえるのでなければ 成立しているとは 言えません。 また 成立しても、 賃借人に とって 不利な 特約である 場合には それが 有効であるとは 限りません。 原状回復に
関する 賃借人に 不利な 内容の 特約は、 近年の (最高裁の)判例も 踏まえ、 次のような 用件を 満た しておく 必要が あると 解されます。
[1] 特約の必要性が あり、 かつ、 暴利的でないなどの 客観的、 合理的理由が 存在する こと
[2] 賃借人が特約に よって 通常の 原状回復義務を 超えた 修繕等の 義務を 負うことに ついて 認識している こと
[3] 賃借人が特約に よる 義務負担の 意思表示を している こと
この
[1]に
[2][3]に
(東京地方裁判所判決平成21年9月18日 RETIOより
転載)
<特約>(契約締結: 平成19年5月)
・賃借人がハウスクリーニング費用2万6250 円を 負担する 旨の 特約 <判旨>
(1) 清掃費用負担特約の成否 本件契約書や
賃貸住宅紛争防止条例に 基づく 説明書に、 契約終了時に ハウスクリーニング費用2万5000円 (消費税別) を 賃貸人に 支払う 旨の 記載が ある こと 契約締結の
仲介業者が、 本件賃貸借契約締結に 当たって、 契約終了時に ハウスクリーニング費用2万5000円 (消費税別) の 支払を 要する 旨を 口頭で 説明した こと 「ハウスクリーニング」
と いう 文言は、 一般に、 専門業者に よる 住宅の 清掃作業を 意味すると いう ことができ、 本件契約書等の 記載に よれば、 ハウスクリーニングの 内容と して、 個別具体的な 清掃内容までの 特定が ないと しても、 本件貸室を 対象と して、 料金約2万5000円程度の 専門業者に よる 清掃を 行うことが 明らかであると いう ことができる ことから、 本件賃貸借契約に おいては、 契約終了時に、 本件貸室の 汚損の 有無及び程度を 問わず、 控訴人が 専門業者に よる 清掃を 実施し、 被控訴人は、 その 費用と して 2万5000円 (消費税別) を 負担する 旨の 特約が 明確に 合意されている ものと いう ことができ、 本件賃貸借契約に おいて 清掃費用負担特約の 合意が 成立していると いうべきである、 とした。 (2) 消費者契約法10条該当性
東京都が
本件ガイドラインに 関連して 策定した ガイドラインには、 退去時の ハウスクリーニング費用は、 借主が 通常の 清掃 (具体的には、 ゴミの 撤去、 掃き掃除、 拭き掃除、 水回り、 換気扇、 レンジ回りの 油汚れの 除去等) を 実施している 場合は、 賃貸人の 負担と するのが 妥当である 旨の 記載が あることが 認められる ところ、 清掃費用負担特約は、 被控訴人に 対して 本件貸室の 汚損の 有無及び程度に かかわらず 2万6250円の 負担を 求める ものであるから、 被控訴人に とって 不利益な 面が ある ことは 否定できない。 しかしながら、
本件賃貸借契約に おいて 清掃費用負担特約は 明確に 合意されている こと、 被控訴人に とって、 退去時に 通常の 清掃を 免れる ことができる 面も ある こと、 その 金額も、 賃料月額5万6000円の 半額以下であり、 また、 ユニットバス付きワンルームである 本件貸室の 専門業者に よる 清掃費用と して 相応な 範囲の ものと いえる ことから すれば、 清掃費用負担 特約が、 被控訴人の 利益を 一方的に 害するとまで いう ことは できない。
したがって、この 点に 関する 被控訴人の 主張は、 採用する ことができない、 とした。
このような
実際に
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